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2010年08月09日

登り窯 やんばる

火入れから20時間後の炎。
登り窯 やんばる
差し入れでパンと天婦羅を持って行ったのですが、
私が到着した時が丁度良いタイミングでして、
窯焼き温度の峠となる 「 1000度超え 」の勝負所の一つになる場面。 

登り窯 やんばる

  「 今970度前後で動いているから、あともう少しで見られるさ 」

って言うんで、

「 なんで? 薪をくべたら火力が上がるんじゃないですか?」

っと訊ねたのですが、これが、ぜんぜんそうじゃないらしいのです。
  ・・・・率直で浅い質問だった事を、数時間かけて思い知らされた。

そもそも「焚き火」みたいに炎で焼くのではなく、
釜の中に熱を封じ込めて温度を上げ、その熱気で焼く為に、
薪を入れたときは一旦温度が下がり黒煙が出て、
煙が透明になったのと温度を確認してから次の薪を。

無色煙を喜んで眺め、次の薪のタイミングが遅れてたりする事が無いように
温度の上下を確認しながら0度から1000までゆっくりと上げていく。
  ( 1000度を超えると1300まではイクらしい)
窯の中に空気が入るように薪を重ね、均一に左右に振り分け、
次の薪を窯に立てかけて乾燥させ・・・
常に温度をモニターし、予定グラフに経過を記録しなが薪の材質を選択。

一見、激しい炎が渦巻いていても温度は下がっていたり、
煙が白や黒やクリアの色で、還元(酸素欠乏で焼物から酸素を抜く)焼を調整したりと・・・

まさに、勘と経験からなる職人ワザ!

 「 我々はね、画家と違って最後の最後は神頼みであるわけさ 」
 「 最後の仕上がりはどうなるかワカラナイ、私が焼くわけじゃない、火が焼くわけだから、私は火を見る。」

 「 昔からね、こういう焼き物は 『産まれてぃそうりー』と言って無事に産まれることを願うわけさ」
 「 だからココでの生き物は殺さない。ハブが居てもシランフーナーしてるさ!」

なるほど。
「 産まれてください 」 か。  いい表現するな。

陶芸の世界を、体験と言葉で、体に沁み込むようにして味わえました。

ガス釜で焼くと、ツマラナイ程に狙った通りに焼き上がるのらしいですが、
敢えて、登り窯。 
一か八かではなく、経験と勘で偶然の確立を上げていく・・・

登り窯 やんばる
既製品と芸術品。  ガスと薪。

人は安定を求めて生活をするが、同時に偶然(奇跡を含む)を愉しむ。

なんか、そんな感じがしたな~


ところでこの木。
登り窯 やんばる
やたら蝶々や蜂が群がっていたが、何の木だろう?













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Posted by k’s at 10:32│Comments(0)店舗改装
 
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